コラム

こんにちは。くろおかファミリー歯科です。

「子どもが甘いお菓子を食べるのですが、虫歯にならないか心配です」

「チョコレートやアイスは食べさせない方がいいですか?」

「ジュースが好きなのですが、どのくらいなら大丈夫でしょうか?」

お子さまの虫歯予防について、保護者の方からこのようなご相談をいただくことがあります。

虫歯予防というと、

「甘いものを食べないようにする」
「お菓子を禁止する」

というイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、実際には甘いものを完全に禁止する必要はありません。

大切なのは、何を食べるかだけではなく、「いつ食べるか」「何回食べるか」「どのくらいの時間をかけて食べるか」です。

日本小児歯科学会も、子どものおやつには栄養を補う「補食」としての役割や、楽しみ・満足感を得る役割があるため、甘いものを一律に禁止するのではなく、時間を決めてだらだら食べないことが大切だとしています。

今回は、子どもの虫歯予防とおやつ・食生活について、歯科医院の視点から詳しく解説します。

子どもにとって「おやつ」は必要なもの?

まず知っておいていただきたいのが、おやつ=お菓子ではないということです。

特に幼児期は、まだ一度の食事で十分な量を食べられないことがあります。

そのため、おやつは単なる「楽しみ」ではなく、食事だけでは補いきれないエネルギーや栄養素を補う「補食」としての役割があります。

例えば、

・おにぎり
・ふかしいも
・果物
・無糖のヨーグルト
・チーズ
・牛乳
・せんべい

なども、おやつとして考えることができます。

特に小さなお子さまの場合には、「何を食べさせるか」だけでなく、その日の食事量や成長、活動量などを考えておやつを選ぶことが大切です。

虫歯予防で重要なのは「甘いものの量」だけではありません

「甘いものをたくさん食べると虫歯になる」

これは間違いではありません。

砂糖は虫歯のリスクを高める大きな要因の一つです。

しかし、虫歯予防を考えるときには、砂糖の総量だけでなく、摂取する回数にも注目する必要があります。

例えば、同じ量のお菓子を食べる場合でも、

「おやつの時間にまとめて食べる」

のと、

「朝から夕方まで少しずつ何度も食べる」

のでは、お口の中の環境が違ってきます。

ここが、おやつを考えるうえで非常に重要なポイントです。

「だらだら食べ」が虫歯につながりやすい理由

私たちのお口の中は、食べ物を食べると一時的に酸性に傾きます。

虫歯の原因菌は、糖質を利用して酸を作ります。

その酸によって歯の表面からミネラルが溶け出す「脱灰」が起こります。

一方、唾液には酸を中和したり、歯の表面を修復する「再石灰化」を助けたりする働きがあります。

つまり、お口の中では、

脱灰 → 再石灰化

が繰り返されています。

ところが、砂糖を含むお菓子や飲み物を何度も口にしていると、歯が回復する時間が十分に取れなくなります。

例えば、

「朝にジュース」

「午前中に飴」

「昼食」

「午後にお菓子」

「夕方にジュース」

「夜にアイス」

というように、少しずつ何度も糖分を摂取する習慣があると、虫歯のリスクを高める要因になります。

そのため、虫歯予防では、

「甘いものを食べるかどうか」だけでなく、「食べる時間を決めること」

が非常に重要なのです。

ステファンカーブ

「甘いものは禁止」にする必要はありません

ここは、ぜひ保護者の方に知っていただきたいポイントです。

虫歯予防のために、

「チョコレートは禁止」
「アイスは禁止」
「ジュースは禁止」

とする必要はありません。

もちろん、砂糖を多く含む食品を頻繁に摂ることは虫歯のリスクを高めます。

しかし、子どもにとっておやつは、栄養補給だけでなく楽しみでもあります。

だからこそ、

「食べてはいけない」

ではなく、

「どうすれば上手に楽しめるか」

を考えることが大切です。

例えば、

・おやつの時間を決める
・一回に食べる量を決める
・長時間だらだら食べない
・甘い飲み物を水代わりにしない
・食べ終わったら歯磨きをする
・歯磨きが難しい場合は水やお茶を飲む

といった工夫ができます。

虫歯予防のためのおやつは「何を選ぶか」も大切

もちろん、食べる回数だけでなく、おやつの内容も重要です。

例えば、口の中に長く残りやすいものや、歯に付着しやすいものを頻繁に食べる習慣には注意が必要です。

一方で、

・果物
・チーズ
・無糖ヨーグルト
・牛乳
・ふかしいも
・おにぎり
・せんべい

など、栄養補給にもつながる食品をおやつとして取り入れる方法があります。

ただし、「この食品なら絶対に虫歯にならない」というものがあるわけではありません。

大切なのは、食品そのものだけで判断せず、食べる頻度や時間、量、食後のケアまで含めて考えることです。

ジュースやスポーツドリンクには注意しましょう

お菓子だけでなく、飲み物にも注意が必要です。

特に、

・清涼飲料水
・果汁飲料
・乳酸菌飲料
・スポーツドリンク
・加糖の野菜ジュース

などには、糖分が含まれている場合があります。

「飲み物だから、お菓子より虫歯になりにくい」

とは限りません。

むしろ、飲み物は口に入れる時間が長くなったり、少しずつ何度も飲んだりしやすいため、注意が必要です。

特に普段の水分補給としては、水やお茶を基本にすることをおすすめします。

スポーツドリンク–砂糖含有量

「スポーツドリンクなら大丈夫」は要注意

小学生以上になると、スポーツをするお子さまも増えてきます。

そのため、

「運動しているからスポーツドリンクを毎日飲んでいる」

というご家庭もあるのではないでしょうか。

しかし、スポーツドリンクには糖分を含むものがあり、水代わりに頻繁に飲む習慣には注意が必要です。

もちろん、運動量や発汗量などによって適切な水分・電解質補給が必要になる場合もあります。

そのため、

「スポーツドリンクは絶対に飲んではいけない」

と考えるのではなく、

「どんな場面で、どのくらい飲む必要があるのか」

を考えることが大切です。

おやつの時間を決めることが虫歯予防につながります

虫歯予防のために、ご家庭でまず取り組みやすいのが、

「おやつの時間を決める」

ことです。

例えば、

「午後3時におやつ」

と決めたら、その時間に食べ終えるようにします。

おやつを食べ終わった後は、次の食事まで間食をしないようにすることで、お口の中が何度も酸性になることを防ぎやすくなります。

幼児期では、おやつが補食として必要な場合もありますので、年齢や食事量に応じて回数を考える必要があります。

大切なのは、

「おやつをゼロにする」ことではなく、「メリハリをつける」ことです。

くろおかファミリー歯科では管理栄養士が食生活をサポートしています

ここからは、くろおかファミリー歯科ならではの取り組みについてご紹介します。

当院には管理栄養士が在籍しています。

虫歯予防というと、

「歯磨きを頑張りましょう」
「フッ素を使いましょう」

という歯科医院でのアドバイスをイメージされる方が多いと思います。

もちろん、それらはとても重要です。

しかし、虫歯予防を考えるなら、毎日の食生活を切り離して考えることはできません。

そこで当院では、歯科医師・歯科衛生士だけでなく、管理栄養士も関わりながら、お子さまの食生活について一緒に考えています。

例えば、

「甘いものが好きだけれど、どうしたらいい?」

「おやつを何にしたらいいかわからない」

「ジュースをやめさせたいけれど、なかなか難しい」

「食事の量が少なく、おやつが多くなってしまう」

「兄弟で食生活が違うので、どう管理したらいい?」

など、ご家庭によって悩みはさまざまです。

だからこそ、「甘いものをやめましょう」という一言だけで終わらせるのではなく、お子さまの成長やご家庭の生活スタイルに合わせて、無理なく続けられる方法を一緒に考えることを大切にしています。

これは、歯科医院だけではなく、管理栄養士がいるからこそできるサポートの一つです。

虫歯予防は「食べない」ではなく「上手に食べる」

お子さまの虫歯予防で大切なのは、甘いものを完全に遠ざけることではありません。

大切なのは、

何を食べるか

だけでなく、

いつ食べるか

何回食べるか

どのくらいの時間をかけて食べるか

まで考えることです。

そして、食生活だけで虫歯を予防するのではなく、

・毎日の歯磨き
・フッ化物配合歯磨き剤
・必要に応じた仕上げ磨き
・シーラント
・定期的な歯科検診
・食生活の見直し

を組み合わせることが大切です。

前回の記事では、奥歯の虫歯予防に役立つ「シーラント」について詳しく解説しました。

まだご覧になっていない方は、こちらもぜひご覧ください。

▼前回の記事はこちら
「子どものシーラントは必要?6歳臼歯の虫歯を防ぐ予防処置を歯科医院が解説」
https://kurooka-dc.com/column/sealant-for-children/

まとめ

子どものおやつは、単なる「甘いお菓子」ではありません。

幼児期には、食事だけでは不足する栄養を補う「補食」という大切な役割もあります。

一方で、砂糖を含む食品や飲料を何度も摂取する習慣は、虫歯のリスクを高める要因になります。

そのため、

「甘いものを禁止する」

のではなく、

「おやつの時間を決める」

「だらだら食べない」

「飲み物にも注意する」

「食事と間食にメリハリをつける」

という考え方が大切です。

くろおかファミリー歯科では、歯科医師・歯科衛生士による口腔ケアだけでなく、管理栄養士も含めて、お子さまの食生活から虫歯予防をサポートしています。

「うちの子のおやつは大丈夫かな?」

「甘いものが好きだけど、どうすればいい?」

「ジュースを毎日飲んでいるけれど問題ない?」

そんな疑問がありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

次回の後半では、さらに具体的に、

「チョコレート・アイス・グミはどうなの?」

「果物ならたくさん食べても大丈夫?」

「ジュースはどのくらいならいい?」

「歯磨きできないときはどうすればいい?」

など、保護者の方からよくいただく質問について、管理栄養士と歯科の両方の視点から詳しく解説します。

お子さまが「食べることを楽しみながら、健康な歯も守る」ことができるよう、一緒に無理のない予防習慣を作っていきましょう。

 

 

 

 監修者情報

高槻市くろおかファミリー歯科院長の写真

経歴

  • 2003年 私立淳心学院高等学校卒業
  • 2011年 北海道大学歯学部卒業 北海道大学歯学部第一補綴科にて研修を行う
  • 2012年 大阪府下の義歯に特化した自費診療専門の医院で勤務
  • 2013年 大阪府下 医療法人 副院長就任
  • 2014年 同医療法人 分院長就任
  • 2024年 くろおかファミリー歯科 開業

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