「気がつくと、いつも子どもの口が開いている」
「テレビを見ているとき、口がぽかんと開いている」
「寝ているときに口呼吸をしているように見える」
このようなお子さんの様子が気になったことはありませんか?
普段何気なく見ている、お子さんの「お口ぽかん」。
一時的に口が開いているだけなら、必ずしも問題があるとは限りません。しかし、いつも口が開いていたり、口呼吸が習慣になっていたりする場合には、お口の機能や鼻の通りなどを確認することが大切です。
今回は、子どもの口呼吸や「お口ぽかん」が起こる理由、口腔機能発達不全症との関係、ご家庭で気をつけたいポイントについて解説します。
目次
1.「お口ぽかん」とは?
「お口ぽかん」とは、普段の生活の中で、唇が閉じずに口が開いた状態になっていることです。
例えば、次のような様子はありませんか?
- テレビや動画を見ているとき、いつも口が開いている
- 遊んでいるときや勉強中に口が開いている
- 唇を自然に閉じていることが少ない
- 口で呼吸しているように見える
- 寝ているときに口が開いている
- いびきをかくことがある
こうした様子が見られる場合、唇を閉じる力や舌の使い方、鼻の通りなど、さまざまな点を確認する必要があります。
ただし、これらのサインが一つ見られただけで、口腔機能発達不全症と診断されるわけではありません。
大切なのは、一つの症状だけで判断せず、お子さんのお口の機能や普段の生活を総合的に見ることです。
2.子どもが口呼吸になるのはなぜ?
口が開いているからといって、原因がすべて同じとは限りません。
鼻が詰まっていて、鼻呼吸がしにくい
鼻炎などによって鼻が詰まっていると、鼻で呼吸しにくくなり、口で呼吸することがあります。
鼻づまりが続いている場合や、いつも口で呼吸しているように見える場合には、鼻の通りに問題がないか確認することが大切です。
鼻づまりやいびきが続く場合は、耳鼻咽喉科や小児科への相談も検討しましょう。
唇を閉じることが習慣になっていない
口を閉じるためには、唇や口の周りの筋肉などが適切に働く必要があります。
何もしていないときに口が開いていることが多い場合、唇を閉じる機能や口周りの使い方について確認する必要があるかもしれません。
舌の位置や使い方に特徴がある
舌は、食べる・飲み込む・話すなど、さまざまな働きを担っています。
舌の位置や動かし方に特徴があると、お口の使い方に影響する場合があります。
このような場合は、口を閉じることだけに注目するのではなく、舌や唇がどのように使われているかを確認することが大切です。
3.口呼吸と「口腔機能発達不全症」の関係
ここで知っておきたいのが、「口腔機能発達不全症(こうくうきのうはったつふぜんしょう)」という言葉です。
口腔機能発達不全症とは、子どもの「食べる」「話す」「呼吸する」などのお口の機能が、年齢に応じて十分に発達していない状態を指します。
日本小児歯科学会では、口がぽかんと開いて口呼吸をしていることや、いびきをかくことなども、確認したい項目として挙げています。
口呼吸だけでなく、次のような様子も一緒に見られないか確認してみましょう。
- 食べるのが極端に早い、または遅い
- 硬い食べ物を苦手としている
- 食べるときに音がする
- ことばが聞き取りにくい
- 舌の使い方に癖がある
- 飲み込むときの口の動きが気になる
もちろん、これらの様子があれば必ず口腔機能発達不全症というわけではありません。
しかし、いくつか気になる点が重なっている場合には、お口の機能を一度確認してみることをおすすめします。
4.お口ぽかんをそのままにせず、原因を確認することが大切
口が開いている状態が続くと、唇を閉じる機能や口の中の環境に関係することがあります。また、口呼吸が続く背景に鼻の病気などが隠れている場合もあります。
一方で、「口が開いていると必ず歯並びが悪くなる」「口呼吸を治せば歯並びが良くなる」といった単純な関係ではありません。
歯並びやかみ合わせには、顎の成長、遺伝的な要因、舌や唇の使い方、口腔習癖など、さまざまな要素が関係しています。
そのため、口が開いていることだけを見て判断するのではなく、なぜ口が開いているのか、その背景を確認することが大切です。
5.ご家庭でできる「お口ぽかん」チェック
まずは、普段の生活の中で、お子さんの様子を観察してみましょう。
次の項目に当てはまるものはありますか?
□ テレビを見ているときに口が開いている
□ 遊んでいるときや勉強中に口が開いている
□ 口で呼吸しているように見える
□ 鼻づまりがよくある
□ 寝ているときに口が開いている
□ いびきをかくことがある
□ 食べるのが極端に早い、または遅い
□ 硬いものを食べたがらない
□ 舌や唇の使い方が気になる
一つでも当てはまったからといって、すぐに治療が必要というわけではありません。
まずは、いつ、どのようなときに口が開いているのかを観察してみてください。気になる様子が続く場合には、歯科医院で相談するきっかけにしましょう。
また、口を無理に閉じさせたり、鼻づまりがあるのに口を閉じることだけを求めたりするのは避けましょう。原因に応じた対応が必要です。
6.歯科医院では何を確認するの?
歯科医院では、むし歯や歯並びだけでなく、お口の機能についても確認できる場合があります。
例えば、次のような点です。
- 唇を自然に閉じられるか
- 舌の形や動きに問題がないか
- 食べ方や飲み込み方に特徴がないか
- 発音や口の動きに気になる点がないか
- 口呼吸などの習慣が見られるか
必要に応じて、口腔機能発達不全症の評価を行い、年齢や状態に合わせて生活習慣の見直しや口周り・舌のトレーニングなどを検討します。
鼻づまりなどが疑われる場合には、耳鼻咽喉科などでの確認が必要になることもあります。
大切なのは、すべてのお子さんに同じ対応をするのではなく、一人ひとりの状態に合わせてサポートすることです。
7.くろおかファミリー歯科では、お口の機能の発達も大切にしています
くろおかファミリー歯科では、むし歯を治療するだけでなく、お子さんが将来、自分自身でお口の健康を守れるようになることを大切にしています。
そのためには、歯みがきや定期検診に加えて、食べる・話す・呼吸するなど、お口の機能が年齢に応じて発達しているかを確認することも重要です。
当院には管理栄養士も在籍しており、食事内容や食べ方、日々の生活習慣についても、多職種の視点からサポートしています。
お口の機能は、歯科医院での取り組みだけでなく、ご家庭での毎日の過ごし方とも関わっています。
「うちの子、いつも口が開いているけれど大丈夫かな?」
「口呼吸が気になるけれど、どこに相談したらよいのだろう?」
そんな疑問がありましたら、ぜひご相談ください。
まとめ|「お口ぽかん」は、お子さんのお口を見直すきっかけに
子どもの口呼吸や「お口ぽかん」には、鼻の通り、唇を閉じる機能、舌の使い方など、さまざまな要因が関係している可能性があります。
口が開いていることだけで病気と判断することはできませんが、いつも口が開いている、口呼吸が続いている、いびきが気になるといった場合には、一度原因を確認してみることが大切です。
まずは、普段のお子さんの様子を観察するところから始めてみましょう。
そして、気になることがあれば、歯科医院や必要に応じて耳鼻咽喉科・小児科に相談してみてください。
くろおかファミリー歯科では、お子さんのお口の成長を長い目で見守りながら、健康なお口を育てるお手伝いをしていきます。
監修者情報

経歴
- 2003年 私立淳心学院高等学校卒業
- 2011年 北海道大学歯学部卒業 北海道大学歯学部第一補綴科にて研修を行う
- 2012年 大阪府下の義歯に特化した自費診療専門の医院で勤務
- 2013年 大阪府下 医療法人 副院長就任
- 2014年 同医療法人 分院長就任
- 2024年 くろおかファミリー歯科 開業




