こんにちは。くろおかファミリー歯科です。
前回の記事では、子どもの虫歯予防において、おやつは「何を食べるか」だけではなく、「いつ食べるか」「何回食べるか」が大切であることについて解説しました。
まだ前回の記事をご覧になっていない方は、ぜひこちらもご覧ください。
▼前回の記事はこちら
「子どもの虫歯予防はおやつが重要!食べる回数・時間・選び方を歯科医院が解説」
https://kurooka-dc.com/column/children-snacks-caries-prevention/
今回はさらに具体的に、
「チョコレートは食べさせてもいい?」
「グミやアメは虫歯になりやすい?」
「アイスなら大丈夫?」
「果物はたくさん食べてもいい?」
「ジュースはどのくらいならいい?」
「キシリトールなら虫歯にならない?」
など、保護者の方からよくいただく質問について詳しく解説します。
結論からいうと、「このお菓子なら絶対に虫歯にならない」「これは絶対に食べてはいけない」という単純な話ではありません。
大切なのは、食品の特徴を知ったうえで、食べる頻度や時間を上手にコントロールすることです。
目次
チョコレートは虫歯になりやすい?
子どもに人気のおやつといえば、チョコレートではないでしょうか。
「チョコレートは虫歯になるから、食べさせない方がいいですか?」
と聞かれることがあります。
チョコレートには砂糖が含まれている商品が多いため、食べる量や頻度には注意が必要です。
ただし、チョコレートを食べたから必ず虫歯になるわけではありません。
例えば、
「一日中少しずつチョコレートを食べる」
よりも、
「決めたおやつの時間に適量を食べる」
方が、虫歯予防という観点では望ましい食べ方です。
また、チョコレートだけを単独で考えるのではなく、その日の食事や他のおやつとのバランスも考える必要があります。
「チョコレートは禁止」とするのではなく、「食べる時間と量を決める」ことから始めてみましょう。
グミやアメは特に「食べる時間」に注意
グミやアメも、子どもに人気のおやつです。
しかし、虫歯予防という観点では、食べ方に注意したい食品です。
特にアメは、口の中に長時間残るため、糖分が歯に触れている時間が長くなります。
また、グミも商品によっては砂糖を多く含み、歯に付着しやすいものがあります。
そのため、
「少しずつ食べよう」
と考えて、長時間かけて食べることは、虫歯予防という点ではあまりおすすめできません。
もし食べるのであれば、おやつの時間にまとめて食べ、その後は歯磨きなどのケアにつなげることを意識しましょう。
また、グミやアメを毎日のように食べる習慣がある場合には、まず「毎日食べることが当たり前になっていないか」を見直してみることも大切です。
アイスなら虫歯になりにくい?
「チョコやグミより、アイスの方がいいですか?」
という質問もあります。
アイスも商品によって糖分の量などが異なるため、一概に判断することはできません。
「冷たいから歯に残りにくそう」と感じる方もいるかもしれませんが、砂糖などの糖質が含まれていれば、虫歯のリスクはあります。
ここでも重要なのは、
「アイスだから大丈夫」
ではなく、
「どのくらいの頻度で、どのように食べるか」
です。
例えば、暑い日におやつとして食べるのであれば、時間を決めて食べ、食後に水やお茶を飲むなどの習慣をつけることも一つの方法です。
毎日食べることが習慣になっている場合には、まず回数を見直してみましょう。
果物なら虫歯にならない?
「お菓子より果物の方が健康的だから、いくら食べても大丈夫ですよね?」
これもよくある質問です。
果物にはビタミンや食物繊維など、子どもの成長に必要な栄養素が含まれているため、おやつとして取り入れることは良い選択肢の一つです。
ただし、「果物だから虫歯にならない」ということではありません。
果物にも糖質が含まれています。
そのため、
「健康に良いから何回食べても大丈夫」
というより、
「食事やおやつの一部として適量を楽しむ」
という考え方がおすすめです。
また、果物をジュースにすると、液体として摂取しやすくなり、だらだら飲みにつながることがあります。
そのため、可能であればジュースよりも果物そのものを食べる機会を作ることも大切です。
ジュースはどのくらいなら飲んでもいい?
ジュースについては、保護者の方から非常に多く相談を受けます。
特に、
「毎日少しずつなら大丈夫ですか?」
という質問が多いです。
ここで注意したいのが、「少量かどうか」だけではなく、「何回飲むか」です。
例えば、
「朝から少しずつ」
「学校から帰ってきて少し」
「夕食まで少し」
というように、長時間かけて飲む習慣があると、虫歯予防という観点では好ましくありません。
普段の水分補給については、水やお茶を基本にすることをおすすめします。
ジュースを飲む場合も、「いつでも飲めるもの」にするのではなく、食事やおやつの時間に合わせるなど、メリハリをつけることが大切です。
特に「冷蔵庫から自由にジュースを取り出して、少しずつ飲む」という習慣がある場合は、一度見直してみましょう。
スポーツドリンクは水分補給だから大丈夫?
スポーツをしているお子さまの場合、
「運動中はスポーツドリンクを飲ませています」
というご家庭も多いと思います。
運動によって大量に汗をかく場合には、水分や電解質の補給が必要になることがあります。
一方で、スポーツドリンクには糖分を含む商品もあり、普段の水分補給として何度も飲むことには注意が必要です。
「スポーツドリンク=悪い」と考えるのではなく、
「本当にその場面で必要なのか?」
を考えることが大切です。
例えば、短時間の軽い運動であれば水やお茶で十分な場合もあります。
一方で、長時間の運動や大量に汗をかくような状況では、適切な水分・電解質補給が必要になることもあります。
お子さまの活動量や環境に合わせて考えていきましょう。
キシリトールなら虫歯にならない?
キシリトールも、虫歯予防についてよく質問される成分です。
キシリトールは糖アルコールの一種で、砂糖とは異なり、虫歯の原因菌によって酸が作られにくい甘味料です。
そのため、砂糖の代わりにキシリトールを使用した食品やガムなどは、虫歯予防の観点から選択肢の一つになります。
ただし、
「キシリトールだから、いくら食べても大丈夫」
ということではありません。
商品によってはキシリトール以外の糖類が含まれている場合もあります。
購入するときには、成分表示を確認することが大切です。
また、キシリトールを一度に多量に摂取すると、お腹がゆるくなることがあります。
「キシリトールを食べているから歯磨きはしなくてもいい」ということではありません。
キシリトールは、あくまで虫歯予防を考えるうえでの一つの選択肢として考えましょう。
「シュガーレス」なら何でも安心?
「シュガーレス」「砂糖不使用」と書いてある商品を見かけることがあります。
しかし、
「砂糖が入っていない=必ず虫歯にならない」
と考えるのは少し注意が必要です。
商品によって使用されている甘味料が異なるため、パッケージだけで判断せず、成分表示を確認することが大切です。
また、たとえ虫歯になりにくい甘味料を使っていたとしても、歯磨きの代わりになるわけではありません。
毎日の歯磨きとフッ化物の利用を基本に考えましょう。
おやつを食べた後、歯磨きできない場合は?
学校や外出先などでは、
「おやつを食べた後に歯磨きができません」
ということもあります。
もちろん、可能であれば歯磨きをするのが理想です。
しかし、現実には毎回歯磨きできるとは限りません。
そのような場合には、水やお茶を飲むことも一つの方法です。
ただし、水やお茶を飲めば歯磨きが不要になるという意味ではありません。
帰宅後など、歯磨きができるタイミングでしっかりケアを行いましょう。
おやつの選び方は「虫歯」だけで決めなくても大丈夫
ここで、管理栄養士が在籍するくろおかファミリー歯科だからこそお伝えしたいことがあります。
おやつを選ぶとき、
「虫歯にならないものは何?」
だけを考える必要はありません。
子どものおやつには、
・成長に必要な栄養を補う
・食事だけでは足りないエネルギーを補う
・食べる楽しみをつくる
・家族や友達とのコミュニケーションになる
など、さまざまな意味があります。
そのため、
「虫歯にならないお菓子を探す」
というより、
「子どもの成長や生活に合ったおやつを選び、虫歯になりにくい食べ方を身につける」
という考え方が大切です。
くろおかファミリー歯科では管理栄養士も一緒にサポートします
当院では、歯科医師や歯科衛生士による予防処置だけでなく、管理栄養士も在籍しており、食生活についてのご相談にも対応しています。
例えば、
「毎日のおやつ、これでいいのかな?」
「甘いものが大好きで、やめさせるのが難しい」
「ジュースを飲む習慣がある」
「食事をあまり食べず、お菓子ばかり欲しがる」
「兄弟で食べる量や好きなものが違う」
など、ご家庭によって悩みはさまざまです。
だからこそ、単純に
「甘いものをやめましょう」
「お菓子は禁止しましょう」
というアドバイスだけでは、長く続けることが難しい場合があります。
当院では、お子さまの年齢、成長、普段の食事、生活リズム、ご家庭の環境などを考慮しながら、無理なく続けられる方法を一緒に考えることを大切にしています。
歯科医師・歯科衛生士だけでなく、管理栄養士も関わりながら、お口の健康と毎日の食生活の両方から、お子さまの成長をサポートしていきます。
虫歯予防は「お菓子を禁止すること」ではありません
ここまで読んでいただくと、
「結局、子どもには何を食べさせればいいの?」
と迷われるかもしれません。
しかし、虫歯予防で最も大切なのは、特定のお菓子を完全に禁止することではありません。
大切なのは、
①食べる時間を決める
②だらだら食べない
③甘い飲み物を水代わりにしない
④おやつの量や内容を考える
⑤食べた後の歯磨きを習慣にする
という基本的な生活習慣です。
そして、これらに加えて、
・毎日の歯磨き
・フッ化物配合歯磨き剤
・必要に応じたシーラント
・定期的な歯科検診
・食生活の見直し
などを組み合わせることが大切です。
虫歯予防は、一つの方法だけで行うものではありません。
毎日の生活習慣と歯科医院での予防を組み合わせることで、お子さまの歯を守っていきましょう。
よくある質問
Q. チョコレートは何歳から食べてもいいですか?
「何歳からなら安全」という明確な線引きがあるわけではありません。
年齢だけでなく、食生活全体や歯磨きの状況などを考えて判断することが大切です。
食べる場合には、長時間だらだら食べるのではなく、おやつの時間にまとめることをおすすめします。
Q. アメやグミは食べさせない方がいいですか?
絶対に禁止する必要があるわけではありません。
ただし、口の中に長時間残ったり、歯に付着しやすかったりする商品もあるため、食べる頻度や時間には特に注意しましょう。
特に「一日中少しずつ食べる」という習慣は避け、おやつの時間を決めることをおすすめします。
Q. 果物なら虫歯にならないですか?
果物にはさまざまな栄養素が含まれ、おやつとして取り入れることもできます。
ただし、果物にも糖質は含まれているため、「果物なら何回食べても大丈夫」というわけではありません。
食事やおやつの時間に適量を楽しむことを意識しましょう。
Q. ジュースは1日1回なら大丈夫ですか?
回数だけで一律に判断することはできません。
量や種類、飲む時間、他の食生活などを含めて考える必要があります。
特に、長時間少しずつ飲む「だらだら飲み」は避けることが大切です。
普段の水分補給は水やお茶を基本とし、ジュースは時間を決めて楽しむようにしましょう。
Q. キシリトールのお菓子なら虫歯予防になるので、歯磨きは不要ですか?
いいえ。
キシリトールなどの代用甘味料を使用した食品は虫歯予防の選択肢になりますが、歯磨きの代わりにはなりません。
毎日の歯磨きとフッ化物の利用を基本に考えましょう。
Q. おやつを食べた後に歯磨きできない場合はどうすればいいですか?
可能であれば歯磨きをするのが理想ですが、外出先などで難しい場合には、水やお茶を飲む方法もあります。
ただし、これは歯磨きの代わりではありません。
歯磨きができるタイミングで、しっかりケアすることが大切です。
Q. 子どもが甘いものを欲しがって困っています。どうすればいいですか?
「甘いものは禁止」としてしまうと、かえって親子ともに負担になってしまうことがあります。
まずは、
・おやつの時間を決める
・一回に食べる量を決める
・だらだら食べをやめる
・甘い飲み物を水やお茶に置き換える
など、できるところから取り組んでみましょう。
食生活はご家庭によって大きく異なります。
「どこから改善すればいいかわからない」という場合には、歯科医院で相談していただくこともおすすめします。
まとめ
子どものおやつは、
「このお菓子は虫歯になる」
「このお菓子なら絶対に大丈夫」
と単純に考えるのではなく、
「何を食べるか」
「いつ食べるか」
「どのくらいの頻度で食べるか」
「どのくらいの時間をかけて食べるか」
を考えることが大切です。
チョコレートやアイス、グミなども、食べ方を工夫することで上手に付き合っていくことができます。
そして、虫歯予防は食生活だけで完結するものではありません。
毎日の歯磨き、フッ化物の利用、必要に応じたシーラント、定期的な歯科検診などを組み合わせて、お子さまのお口を守っていきましょう。
くろおかファミリー歯科では、歯科医師・歯科衛生士だけでなく、管理栄養士も一緒になって、お子さまの食生活を含めた予防歯科をサポートしています。
「うちの子のおやつは大丈夫かな?」
「甘いものをどうコントロールしたらいい?」
「ジュースをやめられないけれど、どうしたらいい?」
など、お悩みがありましたらお気軽にご相談ください。
「食べることを楽しむ」ことと「健康な歯を守る」こと。
その両方を大切にしながら、ご家庭で無理なく続けられる予防習慣を一緒につくっていきましょう。
日本小児歯科学会について
子どものおやつや食生活、虫歯予防について詳しく知りたい方は、日本小児歯科学会の情報も参考にしてください。
日本小児歯科学会
https://www.jspd.or.jp/
【前半記事】
監修者情報

経歴
- 2003年 私立淳心学院高等学校卒業
- 2011年 北海道大学歯学部卒業 北海道大学歯学部第一補綴科にて研修を行う
- 2012年 大阪府下の義歯に特化した自費診療専門の医院で勤務
- 2013年 大阪府下 医療法人 副院長就任
- 2014年 同医療法人 分院長就任
- 2024年 くろおかファミリー歯科 開業



