前歯が反対に噛んでいることが気になって来院されたS.Nさんの診断

今日は前回色々と検査をさせていただいた結果と今後の治療方針についてお伝えしていきます。今回の検査で判明した問題点とその原因、そしてそれらを解決していくための治療方法についての順番でお話ししていきますね、宜しくお願いします。

まずお口の中の問題点からお伝えします。一番気になるのはやはり右の前歯が反対に噛んでいることですね。食事のたびに歯同士が当たってしまい余計にひどくなっているようです。下の前歯には少し揺れも認められますね。

揺れが出ていると気になりますよね。
反対に噛んでしまっている原因ですが、上下の歯が共に奥歯が内側に倒れ込んでいるように見えます。特に下の歯のアーチはV字型のようになってしまっています。そういったところから下の前歯が前に押し出されるようにして生えてきてしまった可能性があります。

上下の前歯が内側に倒れ込んでいる理由として一つは飲み込みが考えられます。飲み込みテストを見てみると、飲み込み時に唇や頬に力を入れていることがわかります。人は1日に約６００回飲み込みを行うと言われているため、それだけの回数が唇や頬の筋肉に力が入り、歯を内側に倒し込むような働きをしていると考えられます。飲み込みには舌の動きが重要になってきますので今後はそういったトレーニングを行なっていく必要がありますね。

幸いなことに骨格的異常は大きくはないので、上下の歯の生え方が原因で反対になっているだけである可能性が高いです。そのためマウスピースとトレーニングを併用して早期に前歯の反対咬合を改善してあげて見た目も綺麗に、揺れも抑えてあげていけるように頑張っていきましょう。