
「唾液って、ただの“よだれ”でしょ?」
そう思っている方、実はとても多いです。
でも唾液は、
むし歯・歯周病・口臭・誤嚥・感染症 まで防いでくれる、お口の健康を支える主役 なんです。
今回は、意外と知られていない唾液の大切な働き について、分かりやすく解説します。

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目次
唾液の働き① むし歯を防ぐ(再石灰化)
唾液には歯を修復する力があります。
食事をすると口の中は酸性に傾き、歯が溶けやすくなります。
この状態を放っておくとむし歯が進行します。
しかし唾液には、
• 酸を中和する
• 溶けかけた歯を元に戻す(再石灰化)
という働きがあり、むし歯の進行を食い止めてくれる のです。
👉 唾液が少ない人ほど、むし歯リスクは高くなります。
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唾液の働き② 口の中をきれいにする(自浄作用)
唾液は、口の中の「洗浄水」の役割もしています。
• 食べかすを洗い流す
• 細菌の増殖を抑える
この働きが弱くなると、
• 口臭が強くなる
• 歯周病が進行しやすくなる
といったトラブルが起こりやすくなります。
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唾液の働き③ 細菌やウイルスから守る(抗菌作用)
唾液には、
• リゾチーム
• ラクトフェリン
• IgA(免疫物質)
などの 抗菌・抗ウイルス成分 が含まれています。
つまり唾液は、お口の中の免疫システム そのもの。
唾液が減ると口内炎ができやすくなったり、感染症にかかりやすくなったりします。
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唾液の働き④ 食べる・飲み込む・話すを助ける
唾液は、生活の質(QOL)にも大きく関係します。
• 食べ物をまとめて飲み込みやすくする
• 味を感じやすくする
• 発音をスムーズにする
特にご高齢の方では、
唾液が減ることで 誤嚥(ごえん)リスク が高まることもあります。
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唾液が減ると起こるトラブル(ドライマウス)
唾液の分泌が少なくなる状態を ドライマウス(口腔乾燥症) といいます。
こんな症状はありませんか?
• 口がネバネバする
• 乾いて話しにくい
• 水がないと食事がつらい
• むし歯・歯周病が増えた
原因は、
• 加齢
• ストレス
• お薬の副作用
• 口呼吸
など、さまざまです。
詳しくは前回のブログをご覧ください→https://kurooka-dc.com/column/about-dry-mouth/
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唾液を増やすためにできること
日常でできる対策もあります。
• よく噛んで食べる
• ガム(キシリトール)を噛む
• 舌や頬のマッサージ
• こまめな水分補給
それでも症状が強い場合は歯科医院でのチェックが大切 です。
食生活の改善からも唾液に良い影響を与えることもできます。
気になる方は当院の管理栄養士にぜひご相談ください。
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まとめ|唾液はお口の健康のカギ
唾液は、
• むし歯予防
• 歯周病予防
• 口臭予防
• 感染症予防
まで担うお口の中の“天然の守護神” です。
「最近、口が乾きやすいな…」
そんなときは早めにくろおかファミリー歯科にご相談ください。
監修者情報

経歴
- 2003年 私立淳心学院高等学校卒業
- 2011年 北海道大学歯学部卒業 北海道大学歯学部第一補綴科にて研修を行う
- 2012年 大阪府下の義歯に特化した自費診療専門の医院で勤務
- 2013年 大阪府下 医療法人 副院長就任
- 2014年 同医療法人 分院長就任
- 2024年 くろおかファミリー歯科 開業




