高齢の方の歯の検査・病気の予防
年を重ねると誰しもが体力の衰えや免疫力の低下を実感します。何も対策を講じていないと歯磨きの質が下がって歯周病や虫歯のリスクも大きくなっていきます。そこで重要となるのがそれぞれの年齢とお体の状態に応じた口腔ケアの実践です。高槻市のくろおかファミリー歯科では、高齢の方向けの歯の健康診断および病気の予防処置を実施しております。お口の健康を維持・増進したい方はぜひ当院までご連絡ください。
口腔機能低下症をご存知ですか?

私たちのお口の機能は加齢に伴い徐々に低下していきます。それは冒頭でも述べた体力の衰えや免疫力の低下と並行して起こる現象で2018年に「口腔機能低下症」という病名がつけられました。口腔機能低下症とは加齢だけでなく疾患や障害など様々な要因によって口腔の機能が複合的に低下している疾患の事を指します。
口腔機能低下症の出発点は口腔リテラシーの低下や歯周病・虫歯による歯の喪失です。お口への関心があまりなく、もうすでに歯周病や虫歯によって歯を失っている人は十分にお気をつけください。この口腔機能低下症を放置しておくと摂食嚥下障害や咀嚼障害を引き起こし、ゆくゆくは全身の健康を損なう原因となってしまいます。
口腔機能低下症の症状について
口腔機能低下症になると口腔内が不潔になったり、お口の中が乾燥したりするなどの症状が認められます。これらはまだ患者様ご自身で自覚できるかと思いますが、低舌圧や舌口唇運動機能低下、嚥下機能低下などは専門家でなければ診断ができません。気になる症状がある方はまず高槻市のくろおかファミリー歯科までご相談ください。当院の歯の健康診断では口腔機能低下症の診断に必要な各種機能検査も実施しております。
お口の機能検査

咀嚼機能や嚥下機能、舌の運動能力や口腔の乾燥状態などを検査し口腔機能が低下していないかを判断していきます。機能が低下していた場合は咀嚼障害や摂食嚥下障害を引き起こし全身の健康を損なってしまう場合があります。
口腔機能低下症のリハビリテーション | 検査の結果、口腔機能低下症と診断された患者様には、それぞれのお口の状態に応じたリハビリテーションを実施いたします。噛む・飲み込む・しゃべる・呼吸する力を取り戻すために、さまざまなトレーニングを行いますので、お口の健康維持・増進のためにも少しずつ頑張っていきましょう。 |
MTMに基づいた歯の健康診断 | ご高齢の方にはお口の機能検査だけでなく、MTM(Medical Treatment Model)に基づいた当院オリジナルの歯の健康診断も実施いたします。従来法では歯科医師と歯科衛生士がチームを組みますが、高槻市のくろおかファミリー歯科では管理栄養士にも参加してもらい、食生活アンケートを基にしたアプローチも強化しています。これにより患者様一人ひとりの生活習慣に合わせたより効果的な予防が可能となります。 |
5つの検査項目
MTMに基づいた歯の健康診断は次の5つの検査項目からなります。
唾液検査

お口の中の虫歯の原因菌の量を培養して調べるとともに唾液の量と強さを測定します。
これにより患者様個人の虫歯や歯周病に対しての抵抗性を検査します。
- ミュータンス連鎖球菌(虫歯の穴を開ける菌)の菌量測定
- ラクトバチラス菌(虫歯の穴を深くする菌)の菌量測定
- 唾液量測定
- 唾液緩衝能測定
歯周精密検査

歯周病は沈黙の病気とも呼ばれており、一般的に自覚症状を起こすことが少ないと言われています。そのため症状がなくてもしっかりと検査を行うことで症状が進行して手遅れになる前に初期のうちに見つけ出し治療を行うことが重要になります。
- 歯周ポケット6点測定
- 測定時出血測定
- プラークスコア測定
- 動揺度測定
口腔内写真9枚法

現在のお口の中を撮影しておくことで以下の状況を記録します。またはじめと終わりでどの程度お口の中の環境が改善したのかを比較することで明確に治療効果を目で確認することが可能になります。
- プラーク付着部位の記録
- 虫歯の発生部位記録
- 歯石の付着状況記録
- 歯肉の退縮部位記録 など
デンタル14枚法

目で見ただけでは判断できない虫歯がないかどうかを確認します。さらに以前に行った治療の中で再発していないか、歯周病によって骨が溶かされていないかなどを確認するためにも用います。
- 虫歯の深さと発生部位
- 歯周病の進行度(骨の吸収程度)
- 不適合な補綴物の確認
- 根尖病変の確認 など
食生活アンケート

お口の中の状況を悪くするだけでなく今後全身にも悪影響を与えてしまうため改善の余地があれば介入を行なっていきます。当院では食生活のプロフェッショナルである管理栄養士が聞き取りや改善の提案を行いますので安心してなんでもご相談してください。
- 食事回数、量、頻度の確認
- 常飲する飲み物の種類、回数、量、頻度の確認
- 間食の種類、回数、量、頻度の確認
- 歯磨きの回数とタイミングの確認 など
機能検査

咀嚼機能や嚥下機能、舌の運動能力や口腔の乾燥状態などを検査し、口腔機能が低下していないかを判断していきます。機能が低下していた場合は咀嚼障害や摂食嚥下障害を引き起こし全身の健康を損なってしまう場合があります。