コラム


年1回じゃ足りない?3か月ごとの歯科メンテナンスが勧められる理由

歯科衛生士が患者に3ヶ月ごとのメインテナンスを説明している様子

「歯医者さんって、1年に1回くらい行けば十分じゃないの?」

そう思われる方は少なくありません。

しかし、実は“3か月ごとのメンテナンス”が理想的だと、多くの研究で報告されています。

その理由は、歯周病の原因である細菌の再増殖スピードにあります。

 

この記事では、「3か月ごとのメンテナンスがなぜ科学的に良いのか」を歯科医が解説します。

 

🦠 1.歯周病菌は3か月で再び勢いを取り戻す

歯の表面に付着するプラーク(細菌のかたまり)は、日々の歯みがきである程度は落とせますが、

歯と歯ぐきの間に入り込んだバイオフィルムまでは届きません。

 

このバイオフィルムは歯科医院の専用器具で除去しても、およそ3か月で再形成されてしまうことが研究でわかっています。

つまり、「3か月ごとに専門的クリーニングを受ける」ことで、歯周病の原因を断ち切ることができるのです。

 

🔹バイオフィルムとは?

細菌が歯の表面に作る“膜”のような構造で、

通常の歯ブラシやうがいでは落とせません。

この膜が歯ぐきの炎症や口臭、虫歯の原因になります。

  

📊 2.研究が示す「3か月メンテナンス」の効果

スウェーデンの長期研究(Axelsson & Lindhe, 1981)では、

3か月ごとにメンテナンスを受けたグループと、1年に1回のみ受けたグループを20年間比較しました。

  • 3か月グループ:歯ぐきの炎症がほぼゼロ

この結果から、「メンテナンス間隔の長さ」が歯の寿命を左右することが明確になりました。

定期的なリコールこそが、予防歯科の要です。

メインテナンス群と非メインテナンス群の定義
一人当たり平均う蝕発生歯面数(6年間)
4mm以上の歯周ポケットの分布(%)

  

💎 3.3か月ごとに通うメリットは“実感”できる

定期的にメンテナンスを受けている方の多くが、

  1.   歯のツルツル感が長持ちする
  2.   口臭が減る
  3.   歯ぐきの色・ハリが良くなる

といった変化を感じています。

これは歯科的にも、プラーク付着や炎症が減少している証拠です。

 

🪥 4.「予防」は“習慣化”がカギ

歯のトラブルは、痛みが出てからでは遅いもの。

3か月ごとのリズムで通うことで、小さな変化を早期に発見できます。

結果として、“治療より予防”のスタイルが定着します。

 

 

🪷 まとめ:3か月ごとのメンテナンスは“科学的なリズム”

  1.   歯周病菌は約3か月で再び増殖
  2.   3か月間隔のクリーニングが炎症を防ぐ
  3.   継続することで歯の寿命が伸びる

3か月ごとのメンテナンスは、歯を長く保つための科学的なリズム

今日のケアが、未来の笑顔を守ります。

 

🌿 次回のご予約は“3か月後”が理想です

「痛くなってから行く」より、「気持ちよく通う」ほうが、歯も心も健康に。

ぜひ次回のメンテナンスを3か月後にご予約ください。

くろおかファミリー歯科では、あなたの“ツルツルの歯”を一緒に守っていきます。

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監修者情報

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経歴

  • 2003年 私立淳心学院高等学校卒業
  • 2011年 北海道大学歯学部卒業 北海道大学歯学部第一補綴科にて研修を行う
  • 2012年 大阪府下の義歯に特化した自費診療専門の医院で勤務
  • 2013年 大阪府下 医療法人 副院長就任
  • 2014年 同医療法人 分院長就任
  • 2024年 くろおかファミリー歯科 開業
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