気づいた時にはお子さんの歯に穴が空いていた!
なんて経験はないでしょうか?実はこれは乳歯にできた虫歯は見つけにくいことが原因でこのようなことになっている可能性があります。
今回は乳歯の虫歯の特徴と、その対処方法についてシリーズ3回目をお話ししていきます。

乳歯の虫歯の特徴
歯の神経が永久歯よりも張り出している
これは虫歯が見つかりにくいとは少し違いますが、乳歯の構造として歯の神経が永久歯の神経よりも大きく割り出しているという特徴があります。


上の図を比較してみると左の乳歯の歯の頭の神経が尖るように張り出しているのがわかります。
それと比べて永久歯は張り出し方がそれほどでもありません。
乳歯と永久歯のどちらにも同じ大きさの虫歯ができてしまったら?
乳歯と永久歯の神経の構造はおわかりいただけましたでしょうか?
仮に同じ大きさの虫歯が乳歯と永久歯どちらにもできたとしても、左の乳歯では神経に感染を起こしてしまいますが、右の永久歯ではまだ神経に感染を起こすほどにはならないのです。


乳歯の虫歯は悪化しやすい
上記の他にも、乳歯の方が永久歯よりも柔らかいため溶かされるスピードが速いという特徴もあって、乳歯の虫歯は永久歯の虫歯よりも神経に感染を起こす可能性が高くなっています。
そして一度乳歯の神経に感染を起こしてしまうと、治療の成功率がガクッと下がってしまいます。
乳歯の根の神経は複雑に走行しており、一度感染を起こすと完全に内部を綺麗にすることは難しいのです。
そのためいかに虫歯を作らないようにするか、いかに虫歯が小さいうちに発見して神経に感染を起こさせないようにするかが乳歯を守っていく上で非常に重要なポイントになります。
前回までのシリーズでのお伝えしました通り、定期的に歯医者さんにメンテナンスに通い、レントゲンを撮って確認してもらうようにしましょう。
監修者情報

経歴
- 2003年 私立淳心学院高等学校卒業
- 2011年 北海道大学歯学部卒業 北海道大学歯学部第一補綴科にて研修を行う
- 2012年 大阪府下の義歯に特化した自費診療専門の医院で勤務
- 2013年 大阪府下 医療法人 副院長就任
- 2014年 同医療法人 分院長就任
- 2024年 くろおかファミリー歯科 開業