矯正相談ブログ

【患者さん情報】

5歳 女性

  

【相談のきっかけ】

受け口が気になっており歯医者さんで色々相談に行き当院が3つ目の歯医者さんでの相談でした。

  

【問診票での「お子さんに当てはまるもの」】

・歯並びが悪い(受け口)

・鼻炎アレルギーがある

口腔内写真
機能性反対咬合の写真
機能性反対咬合の写真
姿勢の写真
気道の写真
舌が上顎についている写真

  

【検査で判明した問題点】

〈形態〉

     IL:30mm   BL:20mm   E-E:30.2mm   

  

歯並び

・前歯が反対に噛んでいる(反対咬合)

・上の前歯が内側に傾いている

・下の前歯が外側に倒れ込んでいる

・上の奥歯が内側に倒れ込んでいる

・下の奥歯が内側に倒れ込んでいる

  

顔面の発育

・上顎の成長が小さい(上顔面劣成長)

・下顎の成長が少しだけ小さい

  

気道

・扁桃腺が腫れている? 

・アデノイドによる若干の気道狭窄

  

〈呼吸と姿勢〉

呼吸

・鼻呼吸?鼻炎アレルギーあり

  

姿勢(位置)

・反り腰

  

〈機能〉

嚥下(飲み込み)

・口をすぼめる      ・口輪筋(唇の筋肉)の緊張

・勢いをつけて飲み込む  ・おとがいの緊張

  

悪習癖

・腕を吸う

  

実際のやりとり

今日は前回色々と検査をさせていただいた結果と今後の治療方針についてお伝えしていきます。今回の検査で判明した問題点とその原因、そしてそれらを解決していくための治療方法についての順番でお話ししていきますね、宜しくお願いします。

宜しくお願いします。

まずお口の中の問題点からお伝えします。一番気になるのはやはり前歯の受け口になります。しかしそれだけでなく奥歯、特に下の奥歯が内側に倒れ込んでしまっています。

確かにこう見ると倒れていますね。

飲み込みの時に口周りの筋肉が動いているのが原因の一つだと考えられます。本来は飲み込みの時には顔の表情はほとんど動くことがないのですが、勢いをつけて飲んだりお口周りが明らかに大きく動いています。これらの筋肉の余分な動きが奥歯を内側に倒す原因になってしまいます。

(正常な飲み込みの動画を見て)飲み込んでいるかどうか見ていても全然わからないですね。

そうなんです。今後は舌の動きのトレーニングを行い正常な飲み込みができるようにしていきましょう。
次に骨格の問題点についてお伝えします。骨格はレントゲンをセファロ分析という方法で行うのですが、その結果上顎の骨の成長がとても小さいという結果になりました。

だから受け口になっているんですね。

実は今回はその反対なんです。写真にもあるとおりお口を閉じるときに最初に前歯が当たるような噛み合わせになっています。このままの状態だと奥歯で噛むことができず、噛むために下顎を前にずらすようにして奥歯を噛ませるような動きをしてしまっているのです。このような動きになってしまうことで下の前歯が上の前歯よりも前に位置してしまい、上顎の前方への成長にストップをかけてしまった結果、上顎の成長が小さくなっているのだと考えられます。これを機能性反対咬合といいます。

そうだったんですね。じゃあ前歯の受け口を治せば上顎が成長するんですか?

理論上はそうなります。ただし、実は上顎は今の年齢の5歳ごろには70%程度成長してしまっていると言われています。なのでこれから残りの30%程度でどれくらい成長してくれるかにかかっています。そのためにもなるべく早くに前歯の受け口を改善してあげて上顎の成長を促してあげることが重要になってきます。

早く始めた方がいいってことですね。

そうですね。なるべく早くに前歯を改善して残りの30%の成長に期待しましょう。当院には管理栄養士が在籍していますので前歯が改善した後は骨の成長を促すような食べ応えのある食事や栄養の取り方も指導させていただけますので体の中からも成長を後押ししてあげれるようにしていきましょう。

はい、宜しくお願いします。

  

 

監修者情報

経歴

  • 2003年 私立淳心学院高等学校卒業
  • 2011年 北海道大学歯学部卒業 北海道大学歯学部第一補綴科にて研修を行う
  • 2012年 大阪府下の義歯に特化した自費診療専門の医院で勤務
  • 2013年 大阪府下 医療法人 副院長就任
  • 2014年 同医療法人 分院長就任
  • 2024年 くろおかファミリー歯科 開業
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